国内において特に人気のある車種がミニバンです。国内でのミニバン販売比率は高く、常に熾烈な販売競争が行われています。今回その中でもひときわ認知度の高い2社のミニバン、トヨタ「VOXY」とホンダ「ステップワゴン」。この2者を比較しつつ、あなたはどっち派か考えてみてはいかがでしょうか。

スタイリッシュなデザインと乗り心地を追求した隙のないVOXY

ミニバン市場の激戦区にあたって常に月間販売台数を1万台を売り続けているのがトヨタの「VOXY」です。このミニバンを見てまずはじめに感じることは、シンプルでありながらもそのスタイリッシュな外観でしょう。CMでもその男性的で若々しいイメージを前面に押し出しています。
VOXYには3列シートの7人乗りタイプ、8人乗りタイプ、そして2列シートの5人乗りのタイプが用意されており、使用目的によって柔軟な選択が出来るのも魅力といえるでしょう。また外側に向かってシートが回転することで、例えばチャイルドシートに子どもを乗せる時などを考えた配慮の行き届いた機能性はファミリー向けとしても引けを取りません。
何度もモデルチェンジを繰り返しており、ドライバーの視界向上や乗り心地、ミニバンでは特に求められる乗り降りのしやすさなど快適性がぐんぐん追求されており、VOXYはファミリーカーとしてはもちろん、多くのシチュエーションに対応できる使い勝手の良い車に進化し続けています。走行性能と燃費の向上といった基本も疎かにせず、あらゆる面で隙のないミニバンといえるでしょう。

室内の広さはまさにミニバンの代名詞的存在「ステップワゴン」

かつてミニバンといえば多くの人がイメージされていたのがこのステップワゴンです。その大きな特徴が低床プラットフォームを採用した室内の広さです。VOXYなどのライバル車に比べると若干車高が低いため、その外観からは小さめな印象を持たれやすいのですが、そのぶん床が低くなっているため、そんな印象とは裏腹に室内の広さは想像以上に広く感じることができるでしょう。またバックドアが上下左右に開くことが出来る「わくわくゲート」が採用されたため、低床プラットフォームであることも合わさり他社のミニバンに比べ格段に乗り降りや荷物の出し入れがしやすくなっています。
シートは標準で2列目まで左右独立型のとなっていますが、オプションで3人がけへ変更することが可能です。さらに3列目のシートは床下への収納が出来るようになっているので、自在なシートアレンジが可能です。このことから5人ほどの大人数での乗車や大量の荷物を載せる用途に向いているミニバンといえます。
ステップワゴンはしばらくモデルチェンジがなかったため知名度や古臭い印象から他社に比べ販売台数を押され気味でしたが、ついにフルモデルチェンジが行われました。

走行性能、居住性、機能、どれを取る？

こうして比較してみるとミニバンはもはや機能性と室内の広さを後出しジャンケンで競う市場に思えます。後から登場する車種はライバル車を超える機能を持たせなくてはならない以上、機能と装備のレベルはほぼ横並びになっており、ミニバン特有のシートアレンジや、扉の可動範囲、乗り降りや荷物の出し入れなどは人によってニーズが変わってくるところです。走行性能に関しては燃費と、また安全装備である衝突回避支援機能や自動緊急ブレーキ、電動パワーステアリングによる支援操舵機能や車間距離制御といったインテリジェンスな装備をオプションで追加できるバランス面でステップワゴンにやや軍配が上がるようです。
ここでは大雑把な比較となりましたが、細かく見ていっても結局は一長一短、あるいはどんぐりの背くらべになってしまうことでしょう。「VOXY」と「ステップワゴン」あなたはどっち派だと思いましたか？とても悩ましいかもしれませんが、あなたがどんな機能を必要とするかで変わってくるでしょう。必要な機能の優先順位を決めた上でどちらの車種が自分の生活環境に適しているかで判断すると良いと思います。